<報告>11/23「尼崎NPOフォーラム」

尼崎NPOフォーラム実行委員会

1.参加状況

 NPO関連 24法人(71の1/3) 76名
   行政、議会関係            13名
   手話通訳                3名
   毎日新聞社               1名
   市民活動団体              3名
   市民(所属無記名)            9名
              合計     105名


(1)当初の趣旨(NPO法人どおしの交流を深め連携を探る)どおり、7割がNPOで占めまし

た。
 24NPO法人と少ないように見えますが、現在のところ連携していこうという気持ちの法人が

代表だけでなく周りの方々が参加、交流できたことがとても大切だと思います。知り合うことから

はじまりますから。


(2)100を越える集会となったことは、来ていただいた行政、議会関係者に、いい影響を及ぼ

すと思います。みんなで、出来るだけの動きをしたことが、100名を越す結果になったのだと思

います。

 

(3)NPO法人数や、市民活動団体や、市民参加が少ないこと、産業や商業関係者無しは今後の

課題ですが、逆に今後の目標がはっきりしてきたといえます。まず、内側が固まる基礎はできた、

と確信を持てます。

 

2.講演とパネルディスカッションが、わたしたちの次の方向をはっきりさせました。

 

田中尚輝氏の講演内容は、時宜を得たものでした。参加した者に共通の言葉が残りました。

 

(1)悪党力  本来のNPOは行政の下請けでない、世の中を変えていく原動力
        社会福祉法人などの「官許公益」ではなく、NPOは「市民公益」

(2)NPOの力は人と金、人材と資金力 力がなければ世の中を変えられない

(3)ミッション達成のためには1000万円必要 人件費1.5人で400万円、事業費・事務所600万円

(4)収入が補助金にかたよると「官許公益」になってしまう危険性
   自主事業と会費・寄付でどれだけ確保できるか

(5)ひとりの市民が駆け込んできても、どこかのNPOが受けられる、ということになれば、

「もうひとつの市役所」として市民の評価が確定する。
 老人福祉と住居と趣味とあわせてマンションを変えてしまうという事業を今やっている。

(6)寄付金収入を増やすようもっと本気に動く 理事自身から、5万、10万の寄付を本気で集める

 遺産も話しが出来るところまで −−>(寄付文化)

 

3.パネルディスカッションの4法人の報告は、田中氏の切り口に照らして、尼崎のNPOが直面して

いる大切なことを、いくつも浮かび上がらせてくれました。

(1)ASUネットの磯田さん 補助金事業をいくつも受けているが、大変です。
  −−>下請けになりかねない危うさ 地域との協働が救いになっている

(2)男女共同参画ネット尼崎の濱田さん トレピエの指定管理者となっているが、委託されている事

   業以上をやりたいし、やっていけば、安い賃金でたくさん働くこととなってしまう。
  また3年後との公募であるため、成果を示す数字にとらわれかねないところがある。
  −−>新たな事業収入・寄付などで資金をつくり、DVなどの事業に取り組む

(3)愛逢の滑川さん  聖トマス大学との平和展の取り組み、水辺まつりでの環境団体との取り組み

を進めている。
  −−>最近、園田地区の15のNPO法人のうち10が集まったら、とても元気が出て、いつの間

にか連携が進められていた。

(4)わ・輪・Wa尼崎の河合さん ケアマネジャーの仕事で生計をたて、復興住宅のLSA(生活援

助員)の仕事を地域に事業として広げている。
  −−>たまり場クラブという事業は1回目は50人だったが、いろいろなグループと連携して催し

たら2回目は200人になった。

※シンフォニーの山崎さん(コーディネーター)からは、委託事業・指定管理など、行政とのかかわりと、

地域などとの連携をどう進めているか、問題点は、 という分かりやすい視点で整理していただきました。
 適宜、田中講師にコメントを求めて、講演内容とを尼崎の状況に応じて展開して見せていただき、聞い

ていたものとして、よく分かりました。
 講師より、全国的にもこうしたNPOの連携が進んでいるのは少ない、ぜひ進めてほしいとのうれしい

言葉ももらえました。

4.交流会
 十分時間がありましたので、不燃焼にならず、話したいことはだいぶ進んだのではないでしょうか。

 とりあえずのまとめですが、講演のテーマとして設定した「NPOの役割と将来の展望について」とあげ

たことが、ぴったりと明らかになりかけたフォーラムとなったことをみんなで喜びたいと思います。
 みんなで話し合い、準備したからこそできたのだと痛感します。

 

※それと フロイデンコールの皆さま、美しい歌声、ありがとうございました。
 次は事業資金を重ねて、そこからきちんと芸術に対する対価を支払えますようがんばります。

 

 

<記録>

翌日の毎日新聞へ掲載されました

 

 

  

  田中尚輝氏講演

  

 

 

  ええうた工房 フロイデンコール合唱

 

 

 

パネルディスカッション