NPO法人障害者情報
ネットワーク尼崎
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2004年度事業報告書


特定非営利活動法人 障害者情報ネットワーク尼崎
1 事業の成果

 NPO法人としての活動が2年目に入り、計画していたコンピュータ教室開催事業などの特定非営利活動に係る事業がかなり定着しました。特に本年度は助成事業申請が実り、ノートパソコン5台が購入・配備できました。それにより、念願でした「地域パソコン教室」が開催できるようになり、11月と3月に2回の「小田地区パソコン講座」を開くことができました。
 入門から中級まで含めて76回の教室を開き、受講者は述べ284名となりました。市報あまがさき掲載による広報も定着しました。ただ、定員5名を超えないときも出始め、これまで募集すれば2倍近い申し込みがあった昨年度までとは違った様子があり、パソコンやインターネットを使えるようになりたいという潜在する障害者の希望にこたえられるよう、地域教室を多く開き、障害者にとって通いやすい会場設定が必要になってきました。
 在宅障害者や作業所のコンピュータなどを初期設定したり、インターネット接続作業をする「コンピュータ機器設置支援事業」や、「ホームページ開設・運営支援事業」、「法人設立・運営に関する支援事業」、「障害者福祉に関する情報発信事業」も今年度は実施できました。
 障害者福祉に関する情報発信事業として、今年度3回の広報誌「明日のために」の発刊を行った。500〜600通、尼崎市民を中心に送付し、コンピュータ事情、インターネット情報、支援費などの福祉情報を掲載しました。読者からも賛助会員として送金くださる方が増え、今年度8名を数えました。

2 事業の実施に関する事項      
(1) 特定非営利活動に係る事業      
事業名 事業内容 実施日時 実施場所 従事者の人数 受益対象者
の範囲
及び人数
支出額   (千円)
コンピュータ教室開催事業 入門・初級・中級・障害別コンピュータ教室開催 月・金・土/視覚障害者向け火曜/聴覚障害者向け日曜 尼崎市立身体障害者福祉会館及び小田地区会館 6名 尼崎の障害者市民 延べ284人 1082
コンピュータ機器設置支援事業 在宅・作業所のコンピュータ初期設定・インターネット接続作業 随時 障害者自宅・作業所 3名 尼崎の障害者市民及び作業所 延べ 10人 0
ホームページ開設・運営支援事業 ホームページ教室開催/機器調整作業 土・日曜/随時 尼崎市立身体障害者福祉会館/自宅・作業所 1名 尼崎の障害者市民及び作業所 延べ12人 0
法人設立・運営に関する支援事業 NPO活動実践講座開催 9〜11月に3回 尼崎市立中央図書館研修室 4名 尼崎の障害者市民  延べ77人 133
障害者福祉に関する情報発信事業 ホームページ・広報誌による福祉情報の発信 随時/年4回 尼崎市立身体障害者福祉会館 17名 尼崎市民
約600世帯
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2004年度事業報告(詳細)

1.コンピュータ教室開催事業
1.ホームページ作成教室(講師:広瀬 徹)
  開始日 終了日 回数 内容 受講者 延べ人数
第1回 2004 6月13日 8月1日 8 ホームページ作成 4 32
2.肢体障害者「パソコン入門教室」 (講師:橋本一人)
第1回 2004 6月7日 6月28日 4 パソコン入門 3 12
第2回 2004 9月20日 11月8日 8 パソコン入門 2 16
3.肢体障害者「パソコン初級教室」 (講師:高尾絹枝)
第1回 2004 6月24日 8月12日 8 初級+ 3 24
第2回 2004 9月10日 10月29日 8 初級+ 4 32
第3回 2005 3月18日 4月8日 4 初級+ 4 16
4.ワープロ中級教室 (講師:広瀬 徹)
第1回 2005 3月26日 4月16日 4 Word中級 5 20
5.視覚障害者キーボード入力教室 (講師:安藤和男、広部景子)
第1回 2004 4月20日 5月25日 4 キーボード入力 3 12
第2回 2004 6月15日 7月6日 4 キーボード、初級 5 20
第3回 2004 9月14日 10月5日 4 キーボード、初級 5 20
第4回 2005 3月29日 4月19日 4 キーボード、初級 5 20
6.聴覚障害者パソコン教室 (講師:奥山洋介、広瀬 徹)
第1回 2004 9月19日 12月5日 8 パソコン・デザイン教室 3 24
7.地域パソコン教室(講師:橋本一人)小田地区会館
第1回 2004 11月29日 12月20日 4 年賀状作成講座 4 16
第2回 2005 3月14日 4月4日 4 パソコン入門講座 5 20
    合計延べ開催回数 76 合計延べ人数 284
<助成事業>
本年度10の助成事業に応募し、そのうち5つの助成事業に採用となりました。生活復興県民ネットの地域活動推進講座助成事業より90,000円(3回の活動実践講座実施)、(財)木口ひょうご地域振興財団平成16年度下半期助成事業より680,000円(ノートパソコン3台、視覚障害者用スクリーンリーダー4本購入)、イーパーツ・リユースパソコン寄贈プログラムより2台のノートパソコン寄贈、財団法人長谷川福祉会の社会福祉活動助成事業より160,000円(WindowsXPパソコンへ5台更新)、ひょうごボランタリープラザ・NPOパワーアップ事業助成より、HP開設・機関誌4回発行・講演会開催支援として各50,000円ずつの助成を受け、いろいろな事業が飛躍的に発展しました。改めて感謝いたします。
 その機器更新により教室のパソコンが使いやすくなりました。ノートパソコン5台の購入により、どこででも教室がひらけることとなり、NPO法人障害者情報ネットワーク尼崎のめざす、地域への広がり、さらにはコンピュータ力をつけた障害者の地域センターのような活動へ寄与する展望が開けました。
2.コンピュータ機器設置支援事業
今回は、視覚障害者のコンピュータ教室受講生の相談が数件と、NPO法人愛逢、WACゆずりはよりインターネットメールの不調、会計処理に使うエクセルの操作方法などの相談を受け、訪問しました。
 コンピュータ教室会場での操作だけでは、自宅に帰って同じことをしようとするとわからない、インターネットでメールができるようにしたい、コンピュータがうまく動かないんですが、といろいろな悩みが寄せられます。多くは電話で画面を指示しながら解決できますが、直接訪問して一緒に取り組む支援者を、受講生の中から「支援派遣員」として養成し地域の障害者のもとへ送り出したいものです。
3.ホームページ開設・運営支援事業
今年度は、6月に1回だけ「ホームページ作成教室」を開きました。インターネット通信が、1回線の電話線を共用するだけの環境であったため十分な教材展開などができず、身障会館のブロードバンド常時接続の配備を待つこととしました。
3月にはいり、市内のNPO法人フードバンク関西とASUネットより、ホームページ開設の相談を受け、事務所に訪問しながらの事業として現在作業中です。
市内のNPO法人、障害者団体・作業所、支援費事業所のホームページ設置の割合は、おおよそ3割程度です。ホームページ設置による情報の発信・受信が一般的になっている今、私たちから働きかけ、情報格差を埋めることが大事な事業となっています。
4.法人設立・運営に関する支援事業
本年度、生活復興県民ネットより「地域活動推進講座助成事業」として、3回の地域講座の開催費用が助成されることとなりました。
 これまで参加してきた「市内NPO交流会(30団体ほど参加)に図り、11のNPO法人および尼崎市協働参画課の協力を受け、当法人が主催しました。
回数 開催日 内容 参加
地域活動推進講座
第1回
2004 9月25日 NPO活動実践講座1
尼崎市のいろいろなNPO
30
地域活動推進講座
第2回
2004 10月30日 NPO活動実践講座2
こんなNPOが期待されています
28
地域活動推進講座
第3回
2004 11月27日 NPO活動実践講座3
NPO設立の実務を学ぶ
19
合計11の団体が、その生い立ちや活動の現状、事業の難しいところ、経理などの実情を話しました。NPO法人として活動を開始してよかったという実感など、参加者に大いに元気を生み出すものとなりました。       
5.障害者福祉に関する情報発信事業       
 当法人の開いているホームページ (http://amanetzh.web.infoseek.co.jp/) については、十分な更新ができませんでしたが、交通・観光情報など障害者に便利なインターネットリンク集や市内支援費事業所一覧表、市内NPO法人一覧表などの情報を追加しました。
 昨年、2月に創刊した広報誌「明日のために」は、6月・9月・12月とあわせて年内4回の発刊が実現できました。関西障害者定期刊行物協会への加入による1通8円の障害者低料第三種郵便物認可は非常にありがたく、4回600通ほどの送付が3万円弱の郵送料ですみました。郵政民営化のあおりで障害者低料第三種郵便物の廃止が危ぶまれますが、ぜひとも存続してほしい有用な制度です。    
6.新潟県中越地震災害支援の取り組み       
昨年10月に起こりました新潟県中越地震は、阪神淡路大震災を経験し、多くの組織がその当時からボランティア活動に携わった経験を持つ市内NPOのメンバーにとっても他人事ではありませんでした。