2005年度 事業報告書
特定非営利活動法人障害者情報ネットワーク尼崎
1 事業の成果 (1)コンピュータ教室開催事業 従来の入門・初級・中級・視覚障害者・聴覚障害者コンピュータ教室を13講座開催した。今年度はさらに知的障害者コンピュータ教室3講座、地域の公民館や地区会館で行うコンピュータ初級教室を6地区延べ14講座を開催した。また身障会館新設置のインターネット回線を利用したインターネット教室を4講座開催した。コンピュータ教室講師養成講座を開催し、修了後、地域教室の助手として有用な働きをしていただいた。
(2)コンピュータ機器設置支援事業 事務所・作業所のコンピュータ調整・操作手順説明など3件の支援を行った。視覚障害者自宅での音声ソフトなどの調整作業はボランティアとして実施された。
(3)ホームページ開設・運営支援事業 4月〜5月に2つのNPO法人のホームページ開設・更新の依頼があり支援事業として実施できた。 阪神南県民局主管の「阪神南地域づくり活動応援事業 情報発信のための障害者団体・作業所のホームページづくり事業」30万円の補助金を受託。ホームページ作成作業者養成講座を開き、作業者3名で9月より支援事業として実施し、9ヶ所のホームページを作成・設置した。
(4)法人設立・運営に関する支援事業 100万円規模のNPO法人を支援するため、「いきがいサポートセンター阪神南UN」と共催で、「小規模NPO法人運営のハウツー講座」を開催した。「NPO交流会in尼崎」に続けて参加し、法人運営の諸問題を学習・資料提供を行った。NPO法人の活動を支援する「白いリボン運動」募金運動に協力した。
(5)障害者福祉に関する情報発信事業 ホームページの更新、広報誌発刊(今年度は1回)は不十分であった。障害者からの情報発信としてのまちづくり活動参加は、尼崎市協働参画課主管「尼崎市協働研究会」、阪神南県民局主管「第3期阪神南地域ビジョン委員」、社団法人尼崎青年会議所主催の「あまがさき夏祭り あまテラス」へ参加した。
2 事業の実施に関する事項 (1) 特定非営利活動に係る事業
2005年度事業報告(詳細)
1.コンピュータ教室開催事業
<地域コンピュータ講座・インターネット教室などの定着と広がり> 市内6地区14講座の地域コンピュータ講座を開いた。12月には6地区の公民館・地区会館で同時に開催しましたが、平均2.3人の受講であり、いっせいに6地区実施するまでの希望はないことが分りましたので、以後東部、中央部、西部の3ヶ所で行うこととしました。 園田公民館、立花公民館、中央公民館、園田地区会館、小田地区会館、武庫地区会館、大庄地区会館にお世話になりました。当初、NPO法人自体への理解、地域活動であることの理解が得られない場面などがありましたが、設立趣意書、定款、事業収支計算書、尼崎市後援事業であることなどを説明することで、減免措置をする事業として認証されるようになり、他のNPO法人にも広報して同じような働きかけを行ってもらいました。 身障会館でのブロードバンド回線を利用させていただいたことで、インターネットを教室の内容に取り入れることが出来、インターネット検索やメール送受信を学びたいという障害者仲間の希望に応えることが出来ました。だんだんひどくなる情報格差を少しでも埋める役割を果たしました。 またコンピュータ教室講師養成講座などを経て、12名の講師・助手のチームが出来、協力・分担しながら教室が開催できるようになりました。特に自家用車でノートパソコン5台を運んでいただいた皆様には感謝を申しあげます。
2.コンピュータ機器設置支援事業 NPO法人WACゆずり葉の所員向けエクセル講座、NPO法人ASUネットの事務所コンピュータ調整、NPO法人愛逢の事務所メール設定など3件の支援作業を行いました。 市内の障害者関連作業所・団体事務所では、メール・ワープロ・会計事務などのコンピュータ操作、機器調整に困っておられるところがいくつか見受けられます。作業者が養成・派遣できれば地域でのまちづくり・情報拠点活動にも寄与できると思われます。 障害者個人の自宅へ訪問しての有料(3000円)の機器設置支援作業にまで至りませんでした。
3.ホームページ開設・運営支援事業 4月〜5月にNPO法人ASUネット、NPO法人フードバンク関西のホームページ開設・更新の依頼を受け、作業しました。 その後、阪神南県民局主管の「阪神南地域づくり活動応援事業 情報発信のための障害者団体・作業所のホームページづくり事業」30万円の補助金を受託できましたので、ホームページ作成作業者養成講座を開きましたが、実際の作業者は2名しか生まれませんでした。 2006年1月に2回、NPO法人シンフォニーの深井美智代氏を講師に迎え、「ホームページスキルアップ講座」を開きました。法人会員、作業所担当者9名が受講しましたが、広い視野からの講座は大変有益でした。
9月より分担金1万円(支援事業として18000円補助)で、 みんなの労働文化センターポレポレハウス ともしび共同作業所 ケアーステーション・3キュー* NPO法人在宅福祉支援グループ・コスモス NPO法人あまーち NPO法人よつ葉会 NPO法人愛逢 社会福祉法人あぜくら福祉会 社会福祉法人尼崎武庫川園カトレアの園 の皆さん方9つのホームページを設置しました。 設置後も協力しながら、担当の方が自力でデータ更新できることを目的として途中からはいっしょに作業して学んでいただきました。地域づくりへの寄与として活動していく方向性が見出せました。
4.法人設立・運営に関する支援事業 100万円規模のNPO法人を支援するため、「いきがいサポートセンター阪神南UN」と共催で、「小規模NPO法人運営のハウツー講座」の開催を始めました。市内のNPO法人の7割が収支200万円未満であり、活動資金の安定、事務所の必要、税務の知識など共通の法人運営の諸問題の学習及び資料提供を行いました。参加は神戸、阪神から10人ほどですが、尼崎市内の2つほどのNPO法人とも知り合うことが出来、今後の連携が期待されます。
4月5月と続きますが、「小規模NPO法人の運営の手引き」が発行できそうです。 また今年度、当法人にも10万円の支援を受けましたが、NPO法人活動を支援する「白いリボン運動」募金運動にも協力しました。
5.障害者福祉に関する情報発信事業 ホームページの更新や広報誌発刊(今年度は1回)は不十分でした。年間計画を立てた着実な実行が必要になっています。 障害者からの情報発信としてのまちづくり活動参加は、尼崎市協働参画課主管「尼崎市協働研究会」、阪神南県民局主管「第3期阪神南地域ビジョン委員」、社団法人尼崎青年会議所主催の「あまがさき夏祭り あまテラス」へ進みました。 これからのまちづくりは、地域にあるさまざまな団体や人々の力を合わせることが必要になりますが、そこに創られる拠点では、市内に散らばる当NPO法人の会員、受講生100名余が、情報発信・受信の担い手としての役割を担うことが出来ます。 さらに 3.ホームページ開設・運営支援事業 で述べたように、市内の作業所と連携して、市内69ヶ所の障害者作業所・施設が地域に根付いてきた実績を大事にして、地域づくりへの参加をともにさぐる方向が見えてきました。 |